シンゴ旅日記インド編(その60)ISKCONの巻

ISKCONとはInternational Society for Krishna Consciousness(クリシュナ意識世界協会)の略です。設立者はインド人宗教家A・C・バクティヴェーダンタ・スワミ・プラブパーダ(1896年ー1977年)です。アメリカに渡航して協会を設立し、ヒッピーを皮切りに信者を増やしていきました。ビートルズのジョージ・ハリスンもこのISKCONに支援を続けました。

このISKCONは現在では日本を含む世界中に寺院があり信者がいます。
クリシュナはインドの2大神様のうちの一人のヴィシュヌ神の化身なのです。
王子なのに牛飼いの子として育てられ、いたずらっ子、モテモテ青年、人妻との不倫、大戦争、勝利、結婚などクリシュナ物語はインドの人々にとっては誰もが知っているお話です。

インドでクリシュナと言うと桃太郎+光源氏+牛若丸+沢田研二くらいの人気があるのではないでしょうか。ある日曜日に買い物に出たついでにプネのISKCON寺院に寄ってみました。


『ハレ クリシュナ ハレ クリシュナ クリシュナ クリシュナ ハレ ハレ ラーマ ハレ ラーマ ラーマ ラーマ ハレ ハレ』と繰り返し歌いながらお祈りをするのです。時にはほら貝も鳴りました。
床に腹ばいになって泳ぐような格好でお祈りする人もいました。
このISKCON寺院はインドではデリー、バンガロールなど大きな町にはどこにもあるようです。
寺院内には売店や食堂があり、人々で賑わっています。まるで浅草観音みたいなところです。

普通インドの寺院の中は撮影禁止ですが、係りの人が親切に案内してくれ、中に入って、祭壇も創始者の像も遠慮なく写真に撮って下さいと言われました。
私はクリシュナの前にいる牛をナンディンだと思い込んでいました。ナンディンはヴィシュヌ神(クリシュナ)のライバルであるシヴァ神の乗り物です。どうしてライバル神の牛がここにあるのだと不思議に思い、係りの人や売店でおじさんにしつこく聞いてしまいました。二人からは明確な回答は無かったのですが、本を読むとクリシュナと牛との関係は彼が牛飼いの子として育てられたためです。牛飼いをゴパルと言います。ゴパルといえばクリシュナの別名です。インド人にクリシュナと言う名前の他にゴパルやゴパルクリシュナと言う名前の人も多くいます。
また、クリシュナというのは『黒』と言う意味です。ですから、クリシュナはアーリア人ではなく、ドラヴィタ人のような先住民かその神であったのではないかと本には書いてありました。
ビシュヌ神=クリシュナを信仰する人の額のマーク(ティーカ)はVの模様が長いのです。
売店で牛の置物と白檀(サンダルウッド)入りの線香と協会の本を買いました。

次はよく描かれるクリシュナの宗教画です。
古今東西、二枚目は笛というか横笛を吹くのですよね。
日本で言うなら源義経それとも笛吹童子?この人たちって今の若い人にわからないかなあ。

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