シンゴのきになる話㊲ ギリシャ神話アポロンの巻(その7)

えっ、ボードを持っている方、なんですか?

えっ、ボードの裏にダフネは沈丁花(じんちょうげ)の学名と書いてあるってですか。

ダフネですか、ちょっと先ほどから間が空いてしまいましたね。

すみません、そいじゃあ、ついでにそのボードを私(わたし)に渡(わたし)してください。

いやあ、これはしゃれではございませんよ。はい、ありがとうございます。

私は難しいことは忘れないようにしっかりとボードの裏に書いておいたのでございます。

え~、月桂樹の学名はLaurus nobilisと申します。英語ではローレルでございますね。

日本ではお酒の名前や自動車の名前につけられております。

また、生理用品のローリエは月桂と月経をシャレでつないだ花王の商品でございます。

花王と言えば洗濯石鹸しかなかった時代に、顔が洗える石鹸を販売し、その顔石鹸が花王石鹸となり会社名となっているのでございます。

一方、ダフネ(Daphne)は沈丁花(じんちょうげ)の学名となっております。

沈丁花という和名は香木の『沈香』のような良い匂いがあり、『丁子(チョウジ、クローブ)』のような花が咲くため、その両方の頭文字を取って名付けられたのでございます。

どうしてダフネが月桂樹でなく沈丁花の学名となったかは神のみぞ知るでございましょうか。

なお、出光興産の商品のマークは石油灯油がアポロ(ン)ですが潤滑油はダフネとなっております。

アポロンはギリシャとトロイとの戦争にも関係してきます。その中のエピソードを一つお話しさせていただきます。アポロンはトロイの美しい王女カッサンドラにも惚れました。そして誘惑したのです。

アポロン     あなたが欲しいものは何でも叶えてあげますので、私の愛を受け入れてください。
カッサンドラ   わかりました。それではあなたの持つ予言能力を私に下さい。
アポロン     お安いご用です。ちょっと待ってください。はい、目をつむって。はい、あげました。

カッサンドラは予言の能力を得ると、すぐさまアポロンの元を去っていこうとしました。

アポロン     おい、おい、どうしたんだ、願いを叶えたのに、どうして行ってしまうのだ。約束が違うではないか。
カッサンドラ   だって、あなたが私を弄んで、私を捨てて行ってしまうと予言できたからです、
アポロン     あっ、しまった、早まった。

後悔先に立たずであります。しかし、アポロンはカッサンドラの予言は誰も信じないと呪いました。トロイがギリシャと戦争を始めた時、カッサンドラはトロイが負けると予言し警告をだしたのですが、誰もそれを信用しなかったのです。それでトロイはギリシャに負けてしまいました。

美男子というものは悲しい結末が多いですね。良かったですね、みなさん、アポロンのようでなくて。

お後がよろしいようで。

ギリシャ神話アポロンの巻 終わり

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です