シンゴのきになる話56 ギリシャ神話 エコーの巻(その4)

エコーといえばカラオケで使う反響音でございますが、自然の中では『やまびこ』や『こだま』でございます。このエコーもギリシャ神話がもとでございます。

エコーのお話しに入ります前に、やはり最高神ゼウスについてお話ししなければなりません。

ゼウスもエコーに関係してくるのでございます。

ゼウスは恋多き神でもあり、恋愛が仕事のようなものでございました。

ゼウスの妻ヘラは貞淑ではありますが嫉妬深く、自分の目を盗んではせっせと浮気に精を出している夫やその相手を厳しく追及したのでございます。

ゼウスは恋心が芽生えた相手にはあらゆるものに変身して近づきます。

それは牡牛であり、白鳥であり、そして空から降る黄金の雨にも変わることがありました。

そしていとこのレトを好きになった時に鶉(ウズラ)に変身して近づき目的を達成しました。

そのレトがゼウスの子を身ごもったことがわかると妻のヘラは出産の妨害を始めました。

ヘラと夫ゼウスとの間には軍神アレスのほかの出産の神エイレイテュア、青春の神へべがいましたが、その子供達はあまり活躍をしておらず、夫ゼウスが浮気して生ませた子ども達には英雄が多かったのでございます。それでヘラの嫉妬が激しかったのでございましょうね。

それでヘラはすべての土地に対してレトが出産する場所を与えてはならいと命じました。

出産を間近に控え困ったレトは妹を頼りました。それは妹というよりも浮島でございました。

というのは、レトの妹もかつてゼウスに言い寄られて困り、鶉に変身して海に逃げたのでございますが、怒ったゼウスによって岩、つまり浮島に変えられてしまったのでございます。ちなみにゼウスはその時には鷹に変身して追っかけたのでありました。

ヘラもレトの妹には同情はしておりましたのでレトが浮島で産むことを許したようでございます。

そこで難産の末に生まれた月の女神アルテミスと太陽神アポロンの双子でございます。

アポロンはギリシャ神話の中でも一番の貴公子ですから皆さんもよくご存じのことと存じます。

姉のアルミテスは処女神であり、弟のアポロンが生れた時に母のレトを助けたということで出産の神さまでもあります。

アポロンとは双子なのにギリシャ神話は一体どんな時間経過になっているのでしょうね。

ギリシャ神話 エコーの巻(その5)につづく

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です