シンゴのきになる話⑦ すごい植物たちの巻(黄葉紅葉 その4)

すみません、説明が長くなりました。

黄葉と紅葉はなぜ起こるかでした。

葉に含まれるアントシアニンカロテンは落葉一歩手前の黄葉、紅葉に関係してくるのです。

イチョウは秋に黄葉します。

これはイチョウの葉が緑色の時にすでにカロテンの黄色の色素が作られているのですが、濃い緑色のクロロフィルに隠されてしまっているのです。

秋になり気温が低くなりクロロフィルが減ってくると隠れていたカロテンが目立ってくるので黄葉するのです。

一方、アントシアニンはカエデが赤く色付くときの色です。

カエデは緑色の葉っぱの時には赤い色素がないのですが、秋になり夜と昼の寒暖差が大きくなり、空気が澄んで太陽の紫外線が強くなると葉っぱからクロロフィルが減りアントシアニンが発生して赤くなっていくのです。

また、紅葉するためには高い湿度が必要です。乾燥すると葉っぱが老化してしまうからです。

ですから紅葉の名所は寒暖の差が激しく、空気がきれいで、紫外線がよく当たる場所になるのです。「日本三大紅葉の里」といわれるのは京都の嵐山、栃木の日光、大分の耶馬溪(やばけい)です。


植物は動物よりも先にこの地球上に現われた生物です。

動物のように動いて食べ物を探したりしません。

しかし、世界のあちこちで、環境に適応し、成長し、身を守り、花を咲かせ、実を生らせ、種をつくって次の世代に引き継いでいきます。

植物は動かなくても自分で栄養を作ることが出来るのです。

動き回る動物は植物を食べなければ生きていけません。

肉食動物といえども植物を食べる草食動物を食べて生きているのです。

植物はすごいです。私は当分、この植物のすごさに取りつかれそうです。

 

=走り読みした図書=

「植物はすごい」  田中修 著 中公新書
「植物学「超」入門」 田中修 著 サイエンス・アイ新書
「葉っぱのふしぎ」  田中修 著 サイエンス・アイ新書
「面白くて眠れなくなる植物学」 稲垣栄洋 著 PHP研究所
「これで納得!植物の謎」 日本植物整理学会 編 ブルーバックス(講談社)

(黄葉紅葉の項 おわり)

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です