シンゴのきになる話㉙ 散歩していて気になる話の巻(その14)

インドではお祈りの儀式(プジャ)の時にはバナナを根元から切り、それをお祈りする場所に立て掛けてました。

インドネシアではワヤンクリット(影絵芝居)の使い手が投影するスクリーンの下に横たえたバナナの太い茎に映し出す人形を差して、芝居が始まる前にお祈りをしているのを見たことがあります。

インド更紗についてです。
更紗は世界中に何々更紗と言われるものがありますが、インドが発祥地なのです。
インド更紗は大航海時代の香料貿易にも利用されました。インドに来た西洋の商人たちは、インドやスマトラの胡椒を、そしてインドネシアのモルッカ諸島でしか取れない香辛料を手に入れて自国に持ち帰ることでした。

それら香辛料を買うために本国から金銀を船に積んでインドに来て、インド更紗を含む繊維製品と物々交換をし、つぎにマラッカやモルッカ諸島にむかい,胡椒や香辛料と交換し,それらを積んでヨーロッパに戻り、それらを売って莫大な利益を得たのです。

また、インド更紗はヨーロッパにも紹介され更紗ブームを起こしました。フランスではインド更紗の人気はすさまじいものとなり,輸入禁止令が出されたほどです。

しかし、そのうちにヨーロッパでも更紗が生産されるようになり、特に英国では産業革命で、より大量により安く作られるようになり、逆にインドに輸出するほどになりました。

そうしてインドでの更紗生産が衰退し,品質も見劣りするようなり、インドの木綿の生産は大打撃を受けてしまったのです。

散歩していて気になる話の巻(その15)につづく

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