空の球面

荻 悦子
詩~空の球面

空の球面 氷河の底が 光を湛えているだろう 碧色に盛り上がり ねじ曲がる 怒りと呼ぶには 済みすぎた魂 氷河に続く氷の原は どこまでも平らに見え 人がたったひとり 橇を牽いて歩いて行く その人がこちらを向き 微笑んでいる […]

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