今はそうでもないのですが、昔は常日頃、安くて美味しいワインを探してあちこち歩いていました。これはスーパーで見つけた美味しいチリワインです。チリワインがいくら安いといっても、それまでこれほどコスパの高いワインを飲んだことがありませんでした。
その名は「Hemisferio」、このワインの記事を最初に書いた10年ほど前は隣のスーパー・サミットで680円で売っていたんです。ところが暫くして棚から消えました。その後ネットで調べて見ると。ENOTECAその他で1500円前後と値上がりしていました。倍です!
久しぶりにネットで数店でチェックしてみたら、やはり1320円、1540円、1760円(送料別)と2倍~2.5倍以上になっています。現地での人件費のアップに加え、最近の円安、原油高、輸送費高騰などによるものかもしれません。
サミットで棚から消えたのは、値上がりしたから商品構成を変えたのか、仕入れルートの問題なのかわかりませんが、他の商品でも同様のことがよくあります。こんなに旨いのに700円ほどで買えるのでデイリーワインとしては最高のモノだったのに残念でなりません。
一方で、自分が目を付けたワインがその旨さで人気が出て値上がりしたとすれば、ある意味嬉しいことです。目利きが間違っていなかったことの証明になりますから。実は、同じことがもうひとつの銘柄でも起こりましたが、もったいをつけてここでの紹介は控えます。この記事を引き続いて読んでいただける方だけに届くようにいずれ紹介します。(てへっ!)
低価格帯のものとしては、国産メーカーで1000円未満(一時期は500円前後でした)のものがありますが、これらは、大体、バルクで輸入して国内でパッキングしているものです。仕事柄、パッキングの工場現場を見せてもらったことがありますが、それらの味は、ふにゃふにゃというかコシがなくとても残念なものです。
このワインは2000円まで値上がりしても、充分価値のある美味しいおすすめのワインです。騙されたと思って試してみてく ださい。その名は、スペインの名門ミゲル・トーレス社がチリに進出して造った「Hemisferio Cabernet Sauvignon Reserve」。
最後の「Reserve」という文字を注目してください。「reserve」または「reserva」とは「熟成」という意味で、最低でも1年以上樽熟成 したものです。ラベルにこれがついていると安くても美味しく外れは少ないです。
ヤタガラス