ヤタガラスの「教えてワイン!」3~美味しいワインがみつからない!

みなさんも記憶にあると思いますが、ソムリエの田崎真也が第8回世界最優秀ソムリエコンクールで日本人として初めて優勝したのは1995年5月のことでした。今から27年前のことで、この快挙も相まって、日本に一大ワインブームが起こりました。

振り返れば私がシンガポールでココア視察団をアテンドしたのはその10年ほど前のことでした。一行が帰国した後、メンバーの一人であったワイン通の人の言葉が妙に気になって、その後少しづつワインに関する本を読むようになりました。ただ、いくら冊数を重ねて行っても、大体は同じ事ばかり書いてあり、自分の求める情報はなかなか得られずに数年が過ぎました。

その人と出会ってからもう10年経ち、それなりに勉強もしましたがワインの味はまだわかりませんでした。自分には合わないのかも知れないと思いつつ、いつか旨いと感じるワインに出会えるのではという思いをずっと捨てきれずにいました。

これはもう飲むしかないと、片っ端から飲んでみることにしました。といっても、高級ワインなど飲める身分でもなくひたすら安価なワインでした。有名な産地がそれぞれのブドウを使って製造しているので特徴はあるはずだと勝手に考えてとにかく数をこなしていきました。

飲んだワインのラベルを剥がしてワインブックに貼り付けていきました。無数にあると思える銘柄も、同じ銘柄は、あるワインの取扱業者によって輸入されていることも知りました。大手であっても一社で世界のあらゆる種類のワインを販売しているわけではありません。求めるワインを購入するためには、そのワインを専門に取り扱っている販売店に行かないと入手できません。

それからは、暇に任せていくつものワイン販売店を回って歩くようになりました。それと、新しい銘柄がある程度のロットで輸入されると、「試飲会」を開く会社があるのを知り参加してみることにしました。試飲会でひとつよいことは、無料で試飲できるワインがあることの他に、有料でも、グラス1杯分だけの価格で安く試飲できることでした。

さまざまな銘柄を探し歩いて飲んでみましたが、なかなかこれといったものがみつかりません。目くらめっぽう飲んでみても埒があかないと思い、再び本に頼ることになりました。随分長い間、本屋巡りを続けた後、ある日一冊の本と出合いました。その本については次回に。

~つづく~

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