フランスあれこれ72~少子化対策

突然ビックリするような写真をお見せして恐縮です。背景はのちほど。

最初に申し上げます。私はフランスの少子化対策について特別の勉強はしていません。全て見たり聞いたことからの推測とお考え下さい。

前回の東京オリンピックの1964年、初めてパリに足を入れました、戦後20年間のグロリアスタイムを経て経済はほぼ順調だったと言われます。翌年家内が満一歳の子連れで到着しましたが、子供の保育など全く心配もなく、しかも無料のサービスでした。どうやらこの頃がフランスの子供出生率がピーク時で2.0プラスだったようです。しかしそれから約20年後の2度目の赴任をした頃、事態が一変していました。

(1)女性スタッフの一人が子育て休暇で既に5年を越していました。最初の子供の出産休暇を延長している間に2人目が誕生、その後の体調不良で休暇を延長、しかし無休になっていた訳ではなく、むしろ補助金や所得減税を享受していた様子。その後三人目を身ごもって流石に遠慮があったのでしょう、退社届が提出されました。

(2)ある夏休みの直前、得意先の人からアポイントの申し入れがあり、朝一番(9時)に来社すると言う連絡があり、一体何事かといぶかっていました。当日予定通り来社、あるプロジェクトに関する秘密保持についての話で、既に作成された契約書を持参、これにすぐにもサインを欲しいと言います。内容はプロジェクトの社外への秘密保持ではなく、自社の内部に情報を事前に漏らしたくないという事でした。要はこのプロジェクトには現在のスタッフは能力的に使えない。別途工場を建設することになる。その場合現在の工場スタッフの人員整理、ひいては労働問題になるだろう。それは承知の上だが、新工場建設に支障をきたしたくないという趣旨でした。ここ迄は余談ですが、問題は朝一番の来社の理由です。これから一家で南仏でのバカンスに出かける。その家族は全部で10名、子供7名とお手伝い、事務所前で待機しているとのこと。車は小型のバスです。これだけ子供がいると本人は働く必要はないのだが子供たちの成人後のこと、特に自分の老後の年金を考えていると。

(3)以前に「三人の子持ちの母」と言うタイトルで投稿させて頂きました。こちらもご参照頂ければ幸いです。

さて、ここで上の写真の話です。ある日事務所からの帰り道、パリの中心コンコルド広場、しかもほぼ中央に建つオベリスクの塔の様子を見てビックリしました。通勤は毎日車でしたが平素カメラは持参していません。翌日このビックリ風景を撮影したのですが、その日の夕刻には既に撤去されていました。私の推測ですが大変な不評で2日で撤去せざるを得なかったのでしょう。この頃の子供の出生率1.6~1.7に低下していたようで当時の政府としては懸命に、そしてあらゆる対策を取るべく努力をしていたことは事実です。街角に避妊用のコンドームの自動販売機が設置されたのも事実です。(これもやがて姿を消しました。)結果その後約20年、2010年頃には出生率が元の2.0近辺に回復していました。

改めて歴史的に世の中を俯瞰してみると好景気の後に少子化が現れるのではないでしょうか。日本の場合バブル景気が少子化をもたらしたのでは?そしてその後の不景気と社会構造の変化(派遣社員や時間労働)が子供を産むことを更に躊躇させているのでは? 如何なものでしょうか。そして現在、色々と少子化対策と言う言葉が巷に溢れますが、具体的な対策はどうなっているのでしょうか。

余談ですが昨年(2021年)12月6日の産経新聞によると、この5年間で日本の人口は94万8千人減、65歳以上の人口が1/3近くに、また人口分布から出産可能な年齢の女性が減少、15歳未満が最も低く、65歳以上が最も高い。40年後の人口が9000万人を下回る。

また同12月9日のCNNによると、中国は建国以来出生率が最低を記録、2021年以降人口減少に向かうと。

(註)写真は私のアルバムから:1993年12月1日の日付が付いています。


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