フランスの飼い犬(1)

私のパリ駐在最初のカルチャーショックの一つはお向かいのペット犬でした。オペラ座の北側にあるプランタン百貨店のすぐ近くのワンルームが私の単身赴任の最初の住まいでした。

お向かいのワンチャンは面長な顔、足長で背が高く実にスマートでした。時々ご主人と一緒に歩いているのを見かけましたが、首輪はついていてもリードはついていません。実に静かというか私が無視されているような風情でした。(右はイメージ写真です)

家の前まで帰ると階段を駆け上がって自分の家の前でお座りをしてドアの空くのを待っていました。ドアが開いても我先にと入らず、ご主人の後について入ります。

一日に三度(朝、昼、夕方)ひとりで外出します。日課になっているようでした。ご主人がドアを開けると一人で階段を降り、暫くすると帰ってきてドアの前で一声「ワン」、するとドアが開いて中に入ります。ドアの空くのが少々遅くともそのまま静かに待っています。日中の鳴き声も全く耳にしたことがありません。

百貨店のすぐ近くの雑踏のなかを大きな犬を一人で外出させる?と思われるかもしれませんが、プランタンのある表通りから一筋それると、結構静かな商店街、更に一筋それると住宅街です。およそ4~500m離れたところにある公園に直行、そこで用を足した後また戻るというように説明を聞きました。私は一度通りがかりで見つけたことがありますが、人を避けるようにというか、遠慮がちに道の片隅を涼しい顔で歩いていました。何ともよく訓練されたものと驚いた次第です。

その後私の家族も到着、郊外に転居、そしてある週末子連れで地方(ノルマンディー)に一泊の旅行をしました。フランスのレストランでは滅多に子供は見かけません。ところが入ったレストランにペット犬を連れたご夫婦が見えていました。大人しく床に座っていました。皆さん夕食を頂いている間何も欲しがることもなく、クンクン匂いを嗅ぐ様子でもありません。実に大人しく身動きも少なくじっとしています。逆に我が息子(2歳位ったでしょうか)大人の付き合いはとても無理です。ついには椅子から降りでごそごそ始めました。犬さんとでもゆっくり遊んでくれとばかり、子供に少し食べ物を持たせましたがペット犬が相手にしてくれません。ちらっと子供の顔を一目見ただけで涼しい顔です。おやつも要らん!といった感じです。そこでご主人が子供から食べ物を手に取ってペット犬に差し出したところ、やっと口に入れたものの愛想の悪い雰囲気で、すぐ横を向いてしまします。こんなもので騙されません!といった感じ。

フランスのペットは皆ジェントルマンいやジェントルペットだと感心したことでした。

ところがびっくり!世の中変わるものです。以下次号でご紹介します。


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