バゲット(フランスパン)は主食か副食か?

 こんな議論を思い出します。日本では米(ごはん)は主食と言われていますが、これは果たして現在も通用するのかどうか少々疑問があります。フランスではパンは主食や否や?答えは「ウイ!メ・ノン!」(Yes, but No!)

先ずはフランスパンの想い出を少し。サラーリーマンの帰宅時間、メトロ(地下鉄)の中で長いバゲットを片手に満員電車に揺られています。時々パンの隅を折り取って口に入れます。お腹がすいたのでしょうか、焼き立てのパンの誘惑に駆られています。家に帰りつくまでになくなるのでは?とはた目に心配したものです。

またある日、丁度学校が午前中で終わって帰宅の途中、ご近所の子供(小学校5~6年生くらい)と出会いました。いつもの調子で「こんにちは、坊や」と声を掛けた時です。この坊や、片手に教材、反対の手にバゲットパンを持っていたのですが、何の懸念も持たずバゲットを地面に置いて握手をしました。当時はワインはイエスの血、パンは肉体、決して汚れることはないと言われていました。

一流のレストランでメニューを選んで注文、ワインを選んで・・・ワインに見合ったグラスが出てデギュスタシオン(ワインの味見)、そのあとこっそりバゲットがテーブルの脇に出されますがお皿に載っていません。皆さん勝手気ままにつまんだり知らない顔で放置したり、決して一品の扱いではありません。

昔このサイトで投稿させて頂いた「ピエ・ド・コッション」(子豚の足という意味でレストランの名前)で最初に注文したのがオニオングラタン(スープ)。中央市場の一角という事もあって材料は残りものばかり。例えば牛や豚の骨でダシを取ったスープに乾燥して硬くなったバゲットパン、これにワインとチーズを溶かし込んだものです。立派な一品で味も上出来。しかしこれが家庭での立派な一品なのです。悪口を叩く人はこれは貧乏人の立派な一食だ!いや立派な主食だ! その昔フランスでは昼に立派な食事をして夜は軽食、その際の最適食事だった!なんて・・・・

こうなると矢張りフランスパン(バゲット)は主食かも!?

(註)「ピエ・ド・コッション」の記事はこちらからご覧いただけます。https://bungeikan.heimnohiroba.com/writers/azuma/cafe-has-gone-in-paris-3-2-3/

(註2)右上の写真ですが息子がちょうど2歳になった頃の写真です。通りがかりのフランス人も日本人の子供を見るのが珍しいという雰囲気でした。アルバムでこの写真を見つけて上の話を思いついた次第です。


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