外国で病気になるほど不安なことはないと思います。筆者はもともと元気な方で、冬場に風邪をひく程度であまり医者にはかかったことはありませんでした。ただ、海外赴任前の健康診断の時、あることで今後は半年に一回は定期的に検診を受けるようにと医者に言われ、多少気になることがありました。
着任してしばらくはバタバタと忙しくしていましたが、4ヶ月ほど経って自分でも行動できるようになり、また家族も来たので先輩格の同僚に病院のことを尋ねました。近所ということもあり、「紹介するから、俺たちがかかっているホームドクターに見てもらったらどうか」ということで、さっそくドクターを訪ね、我が家のホームドクターになってもらいました。

オランダでは、仮に病気になっても、日本のように自分で勝手に探して医院や大学病院などに直接受診しに行くのではなく、地域ごとに皆各々ホームドクターを決めており、まずそのドクターの診察を受けることになります。そのドクターがさらに専門の大病院などでの受診が必要と判断すれば、彼から紹介状を書いてもらうというシステムです。日常の風邪ひきや腹痛などのちょっとした病気ならこのホームドクターで十分対応でき、処方箋を書いてもらって薬局へという形です。

オランダに来て半年経ち、例の検診をする時期になったので、最初の挨拶の時以来の2度目のホームドクター訪問でした。要件を話すと、すぐに近くの大病院を予約してくれ、数日後に無事検診が受けられました。そして、その大病院での診察券を作ってもらいました。

しかし、問題はさらにそのあと半年後の検診でした。私は、ホームドクターからも半年ごとの定期的な検診が必要だと言われていたので、2回目はその言葉通り診察券だけ持って直接その大病院に行きました。すると、受付で問題になったのです。まず、「なぜ君はここに来たのか?君のホームドクターは誰なのか?予約など入っていない。」等々、一方的に言われ、何が何だか分かりませんでした。そして、これまでの経緯を説明しました。結局、病院側とホームドクターとで電話で話してもらい、その時は何とか飛び入りという形で受診はできましたが、制度をよく理解していないがゆえの大失敗でした。あとで理解できたのは、要は、大病院などでの診療はすべてホームドクター経由でなければ話が進まないということです。

また、ホームドクターにも当然休診日がある訳ですが、そんな時病気になった時は連携する近所の他のドクターに見てもらうことも出来る体制になっているようですが、幸い帰国までにその経験はありませんでした。

 

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