笑説「ハイムのひろば」38 シニアでこそのデジタルライフ

パソコンクラブは、西野たちつくる会のメンバーがハイムのひろばをリニューアルし情報発信に携わるようになるずっと以前から活動していた。会社だけでなく家庭でもパーソナルコンピュータが普及し始めた頃、時代に遅れないようにと創設されたものだ。

初代代表はメンバーの鏡孝一郎が、三代目の代表は渡部由実が務めた。そして、ホームページ「ハイムのひろばが」作られたのもこのパソコンクラブがベースになったことは言うまでもない。住民の中でパソコンをうまく使いこなせないことがあると相談に来ると言う「駆け込み寺」の役割を果たしていた。

メーカーや販売会社による有料サービスはあるが、ハイムに居ながらにして、しかも無料で教わることができるのは住民にとってかけがえのない貴重な存在だったと思う。そのパソコンクラブも202年に廃止されることになった。主な理由は代表を務める人がいないということらしい。一旦引き受ければそれなりの責任を伴うし、ボランティア活動の限界ということもあるだろう。ここは代表を引き受けてくれる人が現れるまで待つしかないだろう。

そんな中、つくる会で何か役に立てることはないだろうかと思っている。思えば、実は西野はパソコンクラブの廃部が決まって開かれた最後の総会の席に呼ばれたのだ。その席で紹介され挨拶した時に、ひと言発言したのを覚えている。「つくる会は、パソコンクラブがあってこそ発展的に出来たものと思っている。パソコンクラブは今日廃止となり、従来のように毎週決まった日に集まることはできないが、つくる会が勉強会を開いているときに来てもらうのは一向に構わない。」と申し上げた。

この呼びかけに応えて実際に訪ねて来た人は数少ない。つくる会には元パソコンクラブのメンバーもいるし、それ以外にも詳しい人が何人か在籍している。この気持ちは今も変わっていないので門はいつでも開けておくつもりである。このことについて山名と西野は同じ考えを持っており、今何ができるか模索している。

山名が考えたのは、津日のようなことだ。旧クラブのように「駆け込み寺」としてやるにはそれなりの体制が必要になるので、例えば多くの人が共通して抱く疑問を想定してそれに答えるような形で展開できないかということ。この考えを聞いたとき西野は、既にひとつのシリーズ記事を書き始めていた。それが「シニアでこそのデジタルライフ」である。

このシリーズ記事では、便利さと価格の低下現象から普及率が急激に伸びたスマホの使い方を中心に解説している。従って先に述べた目的の範囲には入るので一つの柱にはなり得る。また、別の話題としては、最近特に増加している「詐欺メールへの対処の仕方」なども大きな柱としたいところだ。そしてこの話題については実は格好のスタッフ・渡部由実がいる。

渡部は日頃から、この種迷惑メールに大きな関心を寄せており、対応を間違えるとどのような不都合が起こるかまで研究している。そして時々、記事として投稿し読者に注意を呼び掛けているのだ。画面をも示しながら懇切丁寧に解説しているので大変参考になる。まさに元パソコンクラブ代表として面目躍如なのだ。

パソコンやスマホを使ってさまざまなウェブサイトを閲覧することは我々の日常となっている。便利なネットショッピングを利用する人も以前と比べて益々増えていくだろう。何をするにも会員登録やメールアドレスの入力は欠かすことができない、ユーザーが一度利用したサービスは、そのサービスの提供者(会社)がリピートを期待しているので避けられないであろう。

こうして集められたメールアドレスなど個人情報が漏洩してしまうという問題がある。各サービスを提供する企業のセキュリティ対策がしっかりしていれば、簡単な漏洩は避けられるはずだが、そのあたりが今後一番の課題となりそうだ。

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