新加坡回想録(38)ビール工場

シンガポールにはご当地ビールと言われるビールは5つほどあるが、よく知られているのはタイガービールとアンカービールだ。現地で飲むとやはり天候に合っているのか日本人にも美味しいという人が結構多い。

タイガービールの製造メーカーは「アジア・パシフィック・ブリュワリーズ社」で同社はオランダのハイネケン社とシンガポールの”Fraser and Neave”社の合弁会社である。私自身は、仕事の関係で後者のフレイザー&ニーヴ社によく足を運んでいた。何故なら、実はこの会社は「コカ・コーラ」を製造販売しており現地の食品業界No.1の会社だったからである。

新たなビジネスを求めて毎週のように同社に通ううちに担当マネジャーととても親しくなっていった。ある時、彼から、一度ビール工場に遊びに来ないかと誘われてお邪魔することになった。日本でも大手のビール工場見学に行くと一回りした後で、最後に試飲をさせてもらえるようになっていますが、あれと同じようなものです。

ある日、この工場のバーにお邪魔したところ、既に他のグループが何組か来ておりそこはもう”パーティ会場”でした。ビール飲み競争などのゲームで大いに盛り上がっており大歓迎されてその中に加わりました。カウンターの蛇口をひねると工場のタンクに直接つながっているのでフレッシュなビールが飲み放題だ。

いろいろなゲームにも参加して随分飲んだ後、マネージャーから歌でも歌えと所望された。酔いもあってマイクを握ることになった。日本人の飲み会なら演歌の方が受けるだろうが、この時は、ヨーロッパ人とシンガポール人だったこと、話されている言葉も英語だったので英語の歌がいいだろうとフランク・シナトラの「マイ・ウェイ(My Way)」を歌った。

これが受けました。その後、このマネージャーから、いつでも来てくれてOKと、このバーへのフリーパスをいただいたのである。その後、わがシンガポール支店の支店長以下全員を連れて行ったり、日本からの出張員や顧客の訪問があった時はよく利用させてもらった。費用は一切かからなかったのでお客さんに喜ばれると同時に接待費の節約にも貢献したのだ。

(西 敏)

(写真の右から2番目が親しくなったマネージャー:Mr. Yip)

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