シンゴ旅日記インド編(104)町を歩けばの巻
町を歩けばの巻 (2010年7月記)
インドのプネに着任して三か月が経ちました。
日曜日は散歩の日です。私はゴルフはしません、というか上手くならないので止めました。日本にいるときも休日は万歩計を付けて家の近くを歩いていました。
ここはプネです。日曜日にはスーパーへ一週間分の朝食などを買いに行くのです。いつもはアパートを出るとオート(三輪のタクシー)を拾って町へ出るのですが、ある日私は散歩がてらスーパーに歩いて行くことにしました。
記憶とは不確かなものです。
いつもは会社の車で通っている道なのにスーパーへの通りになかなか出ません。全く知らないところに出てしまったようです。
それで散歩しながら面白い木が無いかなと林を見ていたらオートバイに乗ったお兄さんが200年前のお寺を見せてあげると言って近づいてきました。まじめそうな感じの青年だったので連れて行ってもらうこととしました。
オートバイの後ろに乗ると、わずか10秒のところでした。そこは瞑想の村でした。お寺の跡形はなく簡単な調理道具と数人の瞑想者が生活しているみたいです。でも廟やサイババ、ガネーシャの像がありました。みなさん親切でした。
そこを出てひとりで歩き続けていたら下町に迷い込んでしまいました。豚肉を売る店がありました。ヒンズー教の国ですから牛は食べません。そして豚も不潔な動物と思われて入れ食べません。
ヒンズー教徒にはベジタリアンが多いので豚肉ばかりか鶏も魚も食べない人がいます。またイスラム教徒も豚を食べません。でも豚肉屋さんはあるのです。しかし豚肉屋さんはこじんまりと店を構えているのです。
表通りではたむろしている若者たちがいました。私がカメラを下げているので、自分たちの写真を撮れとせがみました。私もそんな風景を撮りたいのでカメラを向けました。
また町の一角ではゲームに興じる若者たちもいました。みな愛想がいいのです。昼過ぎから歩いて3時間半。喉が渇いてペットボトル買ってしまったので小銭が無くなりました。もっているお札は500ルピーの札が数枚です。これでは大金過ぎてオートに乗れません。おつりがないと言ってぼられるのです。
歩いていると近代的な床屋さんがあったので入って小銭作りの散髪をしようと思いました。お店に入ると直ぐに着席させられました。でも前に洗面台がありません。散髪の作業が始まりました。
言葉は分らないのでOK,OKなんでもOKと答えました。すると水吹きで何回もシューシューと顔に水を掛けてきました。おいおい私は観葉植物か。
見ていると私は左分けなのにオールバックにして髪を切っていました。その次は石鹸を付けずにカミソリで生え際を剃っていきました。
髪切り20分あとフェースマッサージ、手に振動機付けての肩マッサージでみっちり1時間半かかり450ルピーでした。
そしてオートでスーパーへ向かい食材を買ってアパートにもどりました。そしてシャワーを浴びた後に鏡を見ると髪の毛が赤穂浪士の討ち入り後のようになっていました。
せっかく不足する髪を左から補っていたのに。これは写真を撮っていません。悪しからず。ぐふっ。
丹羽慎吾