シンゴ旅日記インド編(113)吉兆三兄弟の巻

吉兆三兄弟の巻(2010年9月記)

インドに来て聞いたり見たりした『トリオ・ザ・吉兆』をご紹介します。

その1.オーム(聖音)

あの麻原さんも私の住むプネの仏教施設で学んでいたと聞きました。その名も『OSHO  COMMUNE  INTERNATIONAL』。

今年の2月に爆破事件のあったGERMAN  BAKERYの対面の施設です。世界的に人気があります。同じ色をした衣をつけた各国の学生(ガクショウ)が通りを歩いています。このオームはサンスクリット語の『オー』に『ン』がついた文字です。宇宙の根本原理であるブラフマンを象徴するものです。

日本のお寺さんにもあるとか、今度よーく見てみます。A・U・Mに分解されてAは維持神ヴィシュヌ、Uは破壊神シヴァ、Mは創造神プラフマーを表わすとされています。

ちなみに電気の抵抗を表すオームはOHMでAUMとは関係ありません。

その2  卍

マンジには右マンジと左マンジがあります。日本では左マンジが多いようです。

右マンジは『力の元』を左マンジは『和の元』を示すと言われています。トロイの遺跡でシュリーマンが卍を発見しこれがインド・ヨーロッパ語族の宗教シンボルとなり、後に十字架になったことご存知でしたか、知らなかったです、私。西洋では本来『幸運のシンボル』であったのですが、ナチスが党旗、国旗としてハーケンクロイツ(右マンジ)を採用したため現在では卍はタブーになっています。

日本では少林寺拳法のシンボル・マークからの撤去(2005年)をしたり、徳島藩主の家紋が卍であったので阿波踊りの浴衣に卍があしらっていたのを2006年にドイツで阿波踊りを披露した時にはその模様を自粛したとのことです。ヒンドゥー教の団体はこの卍使用の自粛傾向に反対しています。写真は私のアパートの壁に書かれている卍マークです。新築の時にオーナーが書いたようです。卍が4個書かれています。良く見ると右マンジです。私もマンジ自粛傾向に反対します。

その3  ランゴリ

日本で言う『砂絵』です。これって世界中にあるみたいですね。ランゴリはインドの女性が結婚式などの慶事の際に庭や路面に描く吉祥文様です。米粉、小麦粉や岩粉を使います。模様は幾何学模様や花模様など多岐にわたります。ランゴリは花嫁修業のひとつとされ母親から娘へ伝えられます。うちのスタッフも書けると言います。今度見せてもらうことにしました。現在インドの都市部ではこの伝統が失われつつあります。ですので、街では写真のようなものを売っているのです。一編24cm四方で一枚10ルピーでした。

右端の写真は私のアパートの玄関の模様です。

そういえば日本でも注連縄、松飾を最近は絵で済ましていますよね。海外ではチベットの砂曼荼羅のほかにメキシコ、アフリカなどにもあるそうです。アメリカインディアンのナバホ族の砂絵が西洋のサンド・アートにつながる系譜と言われています。あのドライフラワーのビンの中の砂の模様です。

丹羽慎吾

 

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