ギリシャ神話「しし座」

英雄ヘラクレスは、「12の大業」と呼ばれる数々の冒険に挑みました。その最初の冒険が「しし座」の神話です。「うみへび座」のヒュドラ退治は2番目の冒険に当たります。第五回は、「しし座」です。
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ヘラクレスは、女神ヘラに心底憎まれ、ヘラの陰謀によって3人の我が子と弟イピクレスの子を殺してしまう。彼はその罪を償うため、神のお告げに従って、ミュケナイの王エウリュステウスの家来となり、王が命じる難行の達成を目指すことになる。

しかし、エウリュステウス王は、女神ヘラのさしがねで王座についた人物だった。ヘラクレスの死を望む王は、最初の難行として、人食いライオンの退治を命じたのだ。

ネメアの森には、人や家畜を襲って食べる巨大なライオンが住んでいて、不死身だと言われ恐れられていた。王の命令でこの森にやって来たヘラクレスは、剣と弓矢で攻撃を仕掛けたがライオンはびくともしない。そこで彼は棍棒を武器にしてライオンに飛びかかり3日間格闘し続けた。

ヘラクレスは、ライオンの首に腕を回しゼウスの血をひく神の怪力で締め上げて、ついに不死身とされていたライオンを倒した。彼はライオンの皮をはぎ取って鎧兜のように頭から体にまとった。この姿が後にヘラクレスのシンボルとされるようになった。

ゼウスはヘラクレスの功績を称え、ライオンを天に上げて「しし座」をつくった。

 

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