十男14歳日記 昭和38年8月15~18日

誤字・意味不明、理路不整然日記の続き。中学2年の8月。五十余年後の今「あれから随分成長した」という証(あかし)がないのも事実(日記は原文のまま)。

8月15日 木 ☼
昭和二十一年八月の今日十五日、私達の母国 日本はポツダム宣言を受諾した。天皇が敗戦を告示。日本国民は泣き叫んだ。そして今日この記念すべき日に戦没者の慰励祭。そして今日を盆という。

今夜は盛大?な盆祭で踊りがあった。僕は皆さんが踊られるのを見て心打たれた。このみじめな敗北を忘れて仮装や子供達は楽く過ごしている。でもこの場、いや全国全民がこのみじめな敗北の浅没者を心から慰さめてないよう私はその事をこの中学生にも知らせたかった。

8月18日 日 ●
全然黒くなっていない。みんな白い。教室中は夏休み前と同じだ。本途に白い。長い夏休みも昨日で私達は終止符を打ち今日登校したが今年は寒かった夏のせいかみんなの元気そうな顔が見えない。残念である。今日は模擬があり昨日さぼったので全然できなかった。で今夜はあれでも三時半まで勉強した。今は八月十九日である。やはり「あやまちて改めざるこれを…」であるな。下関商準決勝へ。池永好投2対1今治西を敗る。巨人久方ぶりの猛打。十対一。絶好調金田をひとひねり。王28、29号。長島29号で一戦に並ぶ。力と伝統の巨人軍。

(吉原和文)

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です