フランスあれこれ48~の蚤の市(ブロキャント)

パリの北部に蚤の市があり週末多くの人で賑わいます。日本からの来客も一度は見たいという事でよく週末に出かけました。幾つかの街区がありそれぞれそれなりに特徴があります。古美術、骨董品、家具、テーブル用品、彫刻や絵画、小道具などの装飾品など・・

また週末の来客と一緒に良く郊外にも出かけましたが、よく見かけたのが街の人たちの古物市場です。所謂がらくた市ですが、家の倉庫から持ち出した古い家具に始まり、時には子供が使わなくなった玩具を出品していることもあり、実に何でもありの市場です。ちょっとした町では専門の古物商も交じって出展しています。(ハイムのフリーマーケットみたいなものです)

ある日フランス人の自宅に招かれたことがあります。パリの郊外でゆったりした庭があり、その一角に物置小屋がありました。ちょっとしたガレージ位ですが中は古物品でいっぱいでした。私から見てもよくぞこんな役に立たないものまでと思ったものです。ちょっとした家具や調度品はともかく全く役に立ちそうもないもの、例えば古い冷蔵庫なんて!

しかし持ち主に言わせると一応の理屈があります。これはいつの時代のもので、自分の親が大切に使ったものだとか、彼にとっては古物ではなく立派なアンティークだと言います。

どんな古物にも作ったときの時代があり、製作者の苦心と努力、使用した人の思いや歴史があると言います。こういう想いのあるものがアンティークだといます。一般には古物の中でも芸術的に、或いは時代を含めて歴史的に評価されるものをアンティークと呼んでいるようです。

 この知人、もう一つの古物を大切に使っていました。それは古いシトローエンの車2CVです。1948年に生産開始したという長期の人気車でしたが何分ちゃちと言うか如何にも安物。いつの生産かは不明でしたが彼の愛着と思い出の詰まった車だったらしい。

蚤の市、露天の古物市、アンティークもあればガラクタもありと言うところでしょうか。

我が家もいくらかのガラクタとアンティークを購入して使っていました。その内の一部をフランスから持ち帰りました。絵画、鏡、伸縮するテーブル、飾りテーブル、そしてナイフやフォークのテーブル用品など。接客用のテーブルはデカすぎて持ち帰ることが出来なかったのですが、一応ルイ・フリップ様式(新品でしたが)でした。

私の感想です。フランス人が何故古いものに感傷的なのか、正直なところ不思議です。

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