シンゴのきになる話⑤ すごい植物たちの巻(黄葉紅葉 その2)
植物は太陽のエネルギーを使って光合成を行いますが、太陽エネルギーの三分の一くらいしか利用できないのです。その使われない太陽エネルギーは葉っぱを通して植物の体のなかに溜め込まれて活性酸素が生れてしまうのです。
その活性酸素を失くすための物質を抗酸化物質と呼び、植物はその抗酸化物質を作ることができるのです。それらはビタミンC、ビタミンEです。そして、ヒトは植物が作ったビタミンCやEの含まれている野菜や果物を食べて活性酸素を除去しているのです。
ビタミンC、E以外にも植物が作る抗酸化物質にはアントシアニンとカロテン(カロテノイドの一種)という花びらを美しく装う二大色素があります。
アントシアニンは抗酸化作用をもつポリフェノールの一種で赤い色や青い色の花に含まれます。
なお、赤ワインで有名なポリフェノールは実に入っているカテキンです。
カテキンはワインの他にお茶、リンゴ、ブルーベリーに多く含まれ、殺菌作用を始め、血中コレステロールを低下させたり、高血圧を予防したりといった効果があります。
アントシアニンはバラ、アサガオ、シクラメン、サツキ,ツツジ、ブドウの皮などの赤い色素なのです。
そしてハイビスカスにも含まれているのです。
ハイビスカスはマレーシアでは国の花、ハワイでは歓迎の花ですが、沖縄では仏桑華(ぶっそうげ)と呼ばれ亡くなったヒトの後世の幸福を祈ってお墓に植えられています。
アントシアニンは水に溶けるのでハイビスカスを使ったティーをクレオパトラも愛飲したと言われます。赤ジソ、サニーレタス、ムラサキキャベツ、ムラサキタマネギにも含まれていて比較的短期間で作用しますが長期間の効果は持続しないので、毎日こまめに摂取する必要があります。
(黄葉紅葉 その3 につづく)