ヤタガラスの「教えてワイン!」32~ジュ ヴレ・シャンベルタン

コート・ド・ニュイの赤ワインの特徴は風味の中にいくぶん酸味の要素を持っていることで、南に行くほど薄れて行く傾向があります。「ボーヌに寄るほどワインは甘い」と言われていますが、コート・ド・ニュイの中でも北寄りにあるジュヴレ・シャンベルタン村は、この言い伝えによると酸を感じさせる赤ワインとなります。

Gevrey Chambertin(ジュヴレ・シャンベルタン)は数あるブルゴーニュワインの中でも特に際立った優れたワインのひとつです。色合いの美しさ、芳醇な香り、なめらかで絹を思わせるような喉ごしです。

ブルゴーニュワインの王と呼ばれる最高峰ワイン「シャンベルタン」と「シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ」を産出するジュヴレ・シャンベルタン村で出来る「ジュヴレ・シャンベルタン」は村名ワインですが、他の地域の高級ワインに匹敵する素晴らしい味わいだと思います。名もあり実もあるワインで、スパイシーで引き締まった味わいが好きです。

ブルゴーニュの赤ワインは、すべてピノ・ノワール種100%。果皮は暗青色で小粒。ピノ・ノワールからつくられるワインはカベルネ種によるものに比べてやや酸味が強いですが、タンニンが少なく、木イチゴなどのような甘い果実香を発し、濃いルビー色に 色づくのが特徴です。力強さがあり、まろやかで優雅で、タンニンガ少ないので若さもあるといった印象になります。

私は、友人の御祝い事などには、よくこのジュヴレ・シャンベルタンを持参していきます。ワイン好きの人には勿論ですが、ワインの渋みが苦手な人でもまろやかで優雅なこのワインならきっと喜んでいただけると思うからです。残念なのは、なぜか最近値上がりしていることです。生産量が減っ たのかどうか理由がわからないのですが、もし、格が上がったということならば、密かに目をつけていた自分としてはちょっと嬉しい気分なのですが・・・。

(追記)
実は、これも10年以上前、サミットで初めて見つけた時は2500円程でした。手頃な価格でちょっとしたお祝の時によく購入していたのですが、そのうちに4500円程に値上がりしてしまいました。当時は円安でも原油の高騰もなかったので、純粋に人気が出たための値上げであったと思います。
前回紹介したHemisferioよりは明らかに格上で、Hemisferio が家庭で飲むに相応しいデイリーワインとするなら、ジュヴレ・シャンベルタンは贈答用としても遜色ないワインだと思います。

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