ヤタガラスの「教えてワイン!」62~スペインのワイン法と格付け

フランスやイタリアと同様スペインもまた、紀元前からワイン造りが行われてきました。1100年ごろ、フェニキア人によってぶどうの栽培が始められたと伝えられ、ローマ時代にワイン造りは一気に盛んになりました。

栽培面積世界第1位!
大西洋と地中海に挟まれ、中央部は標高600~1,000mの台地というスペインは、地方によって気候や風土が大きく異なります。そんなスペインは国土のほぼ全域でブドウ栽培が行われており、栽培面積は約96ha。堂々の世界第1位となっています。

輸出量世界第2位!
スペイン国内のみならず、世界中で愉しまれているスペインワイン。年間約2,140万hlを輸出しており、その輸出量はイタリアに次いで世界第2位を誇っています。

生産量世界第3位!
スペインのワイン生産量は年間約3,367万hl。イタリア、フランスに次ぐ世界第3位のワイン大国です。各地方の環境に合わせて個性豊かでバラエティに富んだワインが生み出されています。(※参考:O.I.V.発表の2019年度データ)

スペインワインの規格
18世紀には地元ワインの品種を守るために特別な法令が公布されました。これがスペイン最初のワイン規制です。その規制は1920年代に規制基準が強化され、1970年には、フランスのAOCにならって、全国的なD.O.(デノミナシオン・デ・オリヘン/原産地呼称制度)が制定されました。この制度により、スペインのワインは4つに分類されます。

D.O.C. Donominación de Origen Calificada
(デノミナシオン・デ・
オリヘン・カリフィカーダ)

INDO(原産地呼称庁)の厳しい生産基準が設けられている地域でつくられた、スペインで最高クラスのワイン。現在D.O.C.として認められているのはリオハとプリオラトのみ。(特選原産地呼称ワイン)

D.O.Donominación de Origen(デノミナシオン・デ・オリヘン)

原産地統制委員会が設置されている地区で栽培された認可品種のぶどうを原料とし、厳しい条件を満たしてつくられた上質ワイン。現在54の地域が指定されている。(原産地呼称ワイン)

Vino de la Tierra
(ヴィノ・デ・ラ・ティエラ)

認定された地域内で生産したぶどうを60%以上使用したワイン。IGPワイン。(カントリーワイン)

Vino de Mesa
(ヴィノ・デ・メサ)

格付けされていないぶどう畑で生産されたワインや、異なる地方のワインをブレンドして造る。(テーブルワイン)

 

 

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