ヤタガラスの「教えてワイン!」59~ジュヴレ・シャンベルタン

私は、友人宅に食事に招待されたりした時には、必ずこのジュヴレ・シャンベルタンを持っていったものです。毎日飲むデイリーワインとしてはちょっと贅沢ですが、味は大好きでしたしお勧めしても外れはないと思っていました。さらに、たまに会う友人宅へ持参するには失礼のない丁度良い価格(2500円くらい)と思ったのです。

謂れを知らずに偶然見つけたものでしたが、調べて見ると、実は有名どころのワインでした。スパイシーで引き締まった味わいが大好きで少し贅沢をする時にはいつもこのワインを買っていました。ところがある日突然値上がりしてしまい、倍くらいになってしまったのでガッカリです。値上げの原因が生産量が減ったのではなく、格が上がったということならば、密かに目をつけていた自分としてはちょっと嬉しい気分ではあるのですが・・・。

コート・ド・ニュイの赤ワインの特徴は風味の中にいくぶん酸味の要素を持っていることで、南に行くほど薄れて行く傾向があります。「ボーヌに寄るほどワインは甘い」という言い方がありますが、コート・ド・ニュイの中でも北寄りにあるジュヴレ・シャンベルタン村は、この言い伝えによると酸を感じさせる赤ワインとなります。

ジュヴレ・シャンベルタンは数あるブルゴーニュワインの中でも特に際立った優れたワインのひとつです。色合いの美しさ、芳醇な香り、なめらかで絹を思わせるような喉ごし。最高峰は「シャンベルタン」と「シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ」。ジュヴレ・シャンベルタンは村名ワインですが、なかなかどうして、他の地域の高級ワインに匹敵する素晴らしい味わいです。

ブルゴーニュの赤ワインは、すべてピノ・ノワール種100%。果皮は暗青色で小粒。ピノ・ノワールからつくられるワインはカベルネ種によるものに比べてやや酸味が強いですが、タンニンが少なく、木イチゴなどのような甘い果実香を発し、濃いルビー色に色づくのが特徴です。力強さがあり、まろやかで優雅で、タンニンガ少ないので若さもあるといった印象です。値上げ前も値上げ後も味は変わりません。やはり美味しいです。

 

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