ヤタガラスの「教えてワイン!」28~テロワール
ワインの世界では、「テロワール」という言葉をよく耳にします。テロワール(terroir)とは、ブドウ畑を取り巻く自然環境要因のことをいいます。ラテン語で「領地」を意味するテリトリウム(territorium)が語源と言われます。
テロワール(Terroir)とは、もともとは「土地」を意味するフランス語「terre」から派生した言葉で、ワイン、コーヒー、茶などの品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指す言葉です。
同じ地域の農地は気候、土壌、地形、農業技術が共通するため、作物にその土地特有の性格を与えます。日本語では「テロワール」と片仮名転写してそのまま用いられていますが、その作物における「生育環境」「産地特性」とでもいうことができるでしょう。
フランスのワインメーカーは、何世紀にもわたって異なる地域のブドウ園、または同じブドウ園の異なる区画のワインの違いを観察し、作る場所の独特の環境を示す用語として、テロワールの概念を形成していきました。
このような考えは古くからあり、古代ギリシャ人も作られた地域をアンフォラで差別化することが行われていました。ベネディクト会とシトー会の学識と経験を持った人々が、何世紀にもわたってブルゴーニュ地方の多くのブドウを栽培していました。
このような広大な土地を保有する修道士たちは、様々な土地が及ぼす生産されたワインへの影響を観察することが可能でした。伝説によれば、修道士は「土を味見する」ことまでしたと言われています。長い年月をかけたそれらの研究の結果、テロワールの概念が確立しました。
(出典: Wikipedia、etc)