がんを考える11~NPO法人希望の会
NPO法人・希望の会は、スキルス胃癌の患者と家族の闘病生活を支援する会です。インターネットを利用して患者や家族が情報を交換、共有できる場を提供しています。
希望の会の3つの柱
・スキルス胃がんの患者や家族の方々に正しい医療情報を伝えること
・救える命のため、スキルス胃がんの存在を希望の会を通じて知ってもらうこと
・がんと共に生きやすい社会を得ること
轟哲也さんは、2013年1月に胃の不調を訴えたときに最初に出た診断は胃潰瘍でした。そして約1年後に、スキルス胃がんの宣告を受けたときから闘いが始まりました。
全胃癌に占めるスキルス性胃癌の割合は10%程度と言われており、患者の絶対数が多くありません。そのためか、スキルス性胃癌に関する書籍はほとんどなく、インターネット上を検索しても、スキルス性胃癌に関する情報はほとんど見あたりませんでした。
そこで、轟さんはインターネットを利用して患者や家族が情報を交換、共有する場を作ろうと決意され、スキルス性胃癌に特化した任意団体「希望の会」を創りあげました。当初は、奥様と友人の助けを得て任意団体でスタートした本会ですが、熱意と努力が実り、2015年3月には東京都からNPO法人として認められるまでになっています。
実体験に勝る情報はありません。お互いの情報がそれぞれの患者の治療法の選択肢を広げ、可能性を広げていくことができます。今では患者だけではなく多くの病院・医師にも強力を得て、講演会なども開催されています。
私は、この話を、ラジオ番組で聞いたとき、治療の困難なスキルス癌であるにも関わらず敢然と立ち向かっているこのご夫妻の姿に感動しました。情報のほとんどない癌に罹りながら、人生を諦めるのではなく、前を向いて闘かっておられる轟さんご夫妻にエールを送ると共に、自分たち夫婦も負けずに闘病していくことを決意しました。
もし今、がんと闘っておられていて、後ろ向きな考えしかできない方がいらっしゃったら、一度是非、この希望の会のサイトをご覧になることをおすすめします。そして、一緒に闘って欲しいと思います。
~つづく~
蓬城 新