随筆

宮沢賢治
「宮沢賢治」人気の秘密(5)

4.賢治の魅力 この小文を書くにあたり、現地調査、インターネットや図書館などで情報を集めた。近くの図書館に行くと、宮澤賢治に関する本だけで、30冊あまりが並んでいた。一説によれば、賢治研究の書は300冊以上にのぼるという […]

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宮沢賢治
「宮沢賢治」人気の秘密(4)

3.仏教徒としての賢治 現在、賢治の墓は日蓮宗の身照寺にある。我々がこの寺に赴いた時は、ボタン雪が降りしきっていた。気候が良いときには、観光客が多く訪れるのであろう、「ここは観光地ではありません。騒がないでください」との […]

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宮沢賢治
「宮沢賢治」人気の秘密(3)

2.賢治の愛 (1)最愛の妹トシ 下根子の別荘は、賢治の妹トシが病気療養した場所でもあった。トシは賢治よりも2歳年下で、日本女子大の家政学部で学び、成績優秀であったという。しかし賢治同様結核に侵され、4年生の時は、ほとん […]

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宮沢賢治
宮沢賢治 人気の秘密(2)

「雨ニモマケズ」の詩には、37歳の若さで病死した賢治の人生が色濃く反映されている。賢治は病弱で、22歳の時受けた徴兵検査では、第ニ乙種で兵役免除になっている。また、この年肋膜炎と診断され、友人に「自分の命はあと15年もあ […]

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宮沢賢治
「宮沢賢治」人気の秘密 (1)

はじめに 宮沢賢治について調べてみるきっかけになったのは2003年3月、岩手県の花巻への旅であった。賢治の足跡をたどるうちに、彼の生き方に興味を持った。賢治について調べれば調べるほど、大いに共感を覚えた。賢治が亡くなって […]

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イギリス
英国探訪8 エリザベス1世について(その3)

エリザベス1世について映画に沿ってお話をしてきましたが、今回がその最後になります。 大団円に向けて映画の展開がどうなったかを書いていきます。 この映画は史実にはないエリザベスの恋愛をひとつのモチーフとしています。彼女はあ […]

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イギリス
英国探訪7 エリザベス1世について(その2)

メアリとエリザベスの確執が大きなテーマの一つです。それぞれがイングランドの女王の地位につきますが、二人の関係とはいかなるものだったのでしょうか。 エリザベス1世 メアリ1世 エリザベスは3歳の時に母親のアン・ブーリンが処 […]

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イギリス
英国探訪6 エリザベス1世について(その1)

エリザベス1世は国王ヘンリー8世の次女で、母はアン・ブーリンです。アン・ブーリンは彼女を生んだ後、姦通罪で処刑されました。 幾多の試練を経てイングランドとアイルランドの女王の座につきます。在位期間が1558年 - 160 […]

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イギリス
英国探訪5 ロンドン塔の衛兵――ヨーメンウォーダーズとは

ロンドン塔に関する文献を読んでいて、「ヨーメンウォーダーズ」なるカタカナ語がでてきてさっぱり意味が分からない。 いろいろと調べた挙句、ようやく分かりました。Yeomen Warders と書きます。彼らの服装の色とデザイ […]

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兵藤 進
囲碁、そして仲間たち 「私の囲碁遍歴」

幼い頃、近所の時計屋の店先でおじさんたち二人が、盤の上に黒い石や白い石を並べているのを見たことがあります。その内、ひと通り並べ終わるたびにお金(その頃のお金ですから10円札か?)が盤の下を行ったり来たりしているのを不思議 […]

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イギリス
英国探訪4 ハンプトン・コート宮殿

前号でヘンリー8世は6人の妻を娶ったが、彼女たちが辿った運命は、 ①離婚 ②打ち首 ③死別 ④離婚 ⑤打ち首 ⑥生き残り であったと書きました。 今日は、五番目の王妃はどうなったか、というお話です。 舞台は、ハンプトン・ […]

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井口睦康
応仁の乱とそれが残したもの(随想)

今から9年前の2008年、紫式部の源氏物語、千年紀で京都を中心にブームとなったが、昨今応仁の乱で全国的に静かに盛り上がりを見せている。室町時代は不人気とされるが、中世史研究家の呉座勇一さんの「応仁の乱」(中公新書)は30 […]

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イギリス
英国探訪3 ヘンリー8世について

英国の小学生は、歴史の授業をおもしろそうな時代から始めるのだそうです。そしていちばん初めに習う国王がヘンリー8世です。 筆者にとっても一番興味深い王がこの人物です。 彼は生涯6人の女性と結婚しました。強引さも当代一流で、 […]

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井口睦康
私の好きな仏像 (3)

4.渡岸寺(向源寺)十一面観音立像(国宝) 渡岸寺は琵琶湖東部、観音の里にある56寺のうちの一寺である。京都の御所・比叡山を結ぶ直線の延長線にあり、御所の鬼門の守り寺である。 この観音像は美しさに全て集約される。天平時代 […]

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イギリス
英国探訪2 大英博物館―ロゼッタストーンが語るものとは

ロンドンにある大英博物館で最も有名な展示品のひとつがロゼッタストーンです。ガラスケースに囲われた、歴史上最も有名な石の周りをいつも見物人が取り囲んでいます。 ロゼッタストーンは、1799年ナポレオンがエジプト遠征したとき […]

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井口睦康
私の好きな仏像 (2)

1.法界寺 阿弥陀如来坐像(国宝) 平等院の阿弥陀如来と甲乙付け難いという定朝様式の藤原時代の代表的仏像である。 寄せ木造り漆箔、八角九重の蓮華座に鎮座している。 法界寺は京都山科の日野にあるが、観光寺ではないので参拝者 […]

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佐藤春夫
高く咲く花

住宅地の塀のあちこちにノウゼンカズラの蔓が伸び上がっている。盛夏の頃と比べると、花の数が減り、花の姿に勢いがないが、九月に入っても、やはり草木の中で目立つ花である。この熟れた柿の実の色をした花を見ると、決って「カーキにア […]

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井口睦康
私の好きな仏像 (1)

私が仏像に関心を持つ契機はこんな事からである。 今から35年位前、学生時代の友人と年2~3回飲み会をやっていた。ある時K君が京都の祇園に知っているお茶屋があるので舞妓さんを呼んで…という事になり京都観光旅行が始まった。最 […]

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ロックフェラー
ロックフェラーの素顔(11)

7.ロックフェラーの晩年 (1)妻の死 アイダ・ターベルの記事が連載されると、JDRの妻セティは信仰の世界に閉じこもるようになっていった。そして、鋭敏で有能な女性から、本物の病人に変貌していった。連載が佳境に入った190 […]

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ロックフェラー
ロックフェラーの素顔(10)

(4)唯一の息子 ジュニア ジュニアにとって、父親は産業界で巨大な帝国を築きあげた英雄であった。ジュニアは、自分の姿がみすぼらしく思えてならなかった。そんな彼は、父親への世間の批判にひどく敏感であり、人生を父親の名誉回復 […]

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